スクルフのグラス、「ベルマン」のこと
スウェーデンの南部、スモーランドにあるスクルフ(スクルーフ、と表記する場合もあるみたい)。1897年から今日まで、ずーっ、とガラス製品を作りつづけてきた老舗中の老舗だ。スクルフ(ここではルゥー、って伸ばさないほうで)、とはそもそも村の名前。この一帯はむかしからガラス産業の盛んなところで、「ガラスで出来た村」と言うとちょっと大げさかもしれないけれど、その名前をまんまつけた。だから「スクルフ」は歴史のある「工房」、ブランドなのだ。
その「スクルフ」のなかでも、「ベルマン」と名付けられるグラスシリーズはひときわ光っている。カタチは三つ。ビールと水とウィスキー。ふだん使いにちょうどいい。かといってタダモノじゃあなさそうだ。
スウェーデンを代表するデザイナー、インゲヤード・ローマンの手によるものだ。彼女の描いたストーリーボードを、スクルフのガラス職人たちが汗だくで熱ーいガラスに、ふう、ふうっ、と息吹き込んでこしらえる。そこで、ベルマンのひみつをひとつ。それは「カリクリスタル」で作られている、ということ。と言っても耳慣れないかもしれない。よく聞くのは「クリスタル」グラスだ。ガラスに酸化鉛を混ぜて作られる。いっぽう「カリクリスタル」は、鉛ではなく酸化カリウム。カリウムのほうが鉛を使うよりもずーっとひとにやさしい。色も、透明度だって「クリスタル」に負けやしない。
ほら、そこ。底を見てほしい。ガラス職人が「ポンテ」という吹き棒を、とんっ、とたたいてはずしたときに出来る、まあるい跡がまんま残っている。その横にしゅしゅしゅっ、とひっかき傷のようなローマンのサインが。シンプルなデザイン、なのにどこかただならぬ気配。その理由は底にあった。
そうか、ハンドメイドなのだ。
もっと、よーく見る。吹きガラスはだから、どれひとつとして同じものがない。ガラスの揺らぎ、底の厚み、ちょっとずつ、ちょっとずつちがう。だから選ぶときからもう楽しい。
「どんどん愛情を注いでくださいね」そう言わんばかりにスクルフのベルマンシリーズ、ほら、口を開けて待っている。
商品名 SKRUF B ellman
素材 カリクリスタル
製造 SKRUF(スウェーデン)
デザイン lngegerd Raman
寸法 ビール 径78mm × 高115mm
ウォーター 径78mm × 高 90mm
ウィスキー 径78mm × 高 68mm
容量・重量 ビール 280ml・約160g
ウォーター 250ml・約140g
ウィスキー 200ml・約 90g
※ こちらの商品は販売終了しました。
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