グリーンティファーム
生産者は、摘み取った生の茶葉を揉みほぐし、しばらく乾燥させておく。これを「荒茶」という。そのあと問屋に出荷されるが、問屋はその荒茶に火を入れ、さらに乾燥させ、そののちに、単味か、あるいはブレンドにする。これを「仕上げ茶」といい、過程を「製茶」と呼ぶ。私たちはその「製茶」されたものをお店で買い、家に持ち帰り、「お茶」を入れ、おいしくいただく。そもそも、お茶の葉っぱを湯のなかにはじめて浸したのはだれだろう。しらべてみる。すると、どうやらずいぶん昔、中国でのこと。ウーランという猟師が、籠にいれた獲物にたまたまもいでかぶせておいた木の枝葉がにおい、その香ばしさにあやかろうと、湯を通して飲んでみたらしい。彼は狩りでずいぶん疲れていた。そのひとときはまさに至福のときだったにちがいない。今は、たまたまではない。おいしいお茶をつくるひとがいる。農林水産統計によると、全国の荒茶の生産量は昨年でおよそ8万5000トン。その70%ちかくを静岡県と鹿児島県で占めている。
寄る辺のない日々に、それでも、自然はひとに宝物のありかを惜しみなく教えてくれ、力をくれる。たとえば、水と大地を借りて、育ててみる、枝を整えてみる、摘んでみる、太陽に晒してみる、揉んでみる、焙じてみる、これがお茶となり、ひとも、すべからくそうやって暮らしているのだった。
このお茶は、
「薩摩」という。その名前が示すとおり、荒茶は鹿児島の生まれである。そこから東にのぼって、製茶は静岡に委ねられる。鹿児島と双璧をなす静岡はおもにヤブキタという種だが、「薩摩」は、ユタカミドリという茶葉である。ユタカミドリは香りが甘く、ほどよい渋みに特長がある。
商品名 煎茶「薩摩」
原材料 茶(鹿児島県産ユタカミドリ)
製造 北川製茶(静岡県島田市金谷)
制作 東屋
内容量 50g
価格 1,036円
※ 高温多湿を避けて保存してください。
<< 戻る